浮腫(むくみ)は、あなたの生活上色々な場面で見受けられることが多いのではないでしょうか?または、医療従事者であれば、臨床の場面で「最近浮腫が気になるのよ」などの言葉を耳にすると思いますが、あなたは、どのような介入をされていますか? 「みなさん見られますよ~・心配ないですよ~」 と言いなが、聞き流していることはありませんか? その方にとっては、少し腫れているだけ、少し浮腫んでいるだけ、それでも何か身体に悪いことが起きているのではないかと、不安に感じるため私たちに相談をされるのではないでしょうか。 正直、私も昔までは、「すぐに治りますよ」などとあまり深入りせずに聞き流していた時期があり・・・ 若手の頃は、浮腫にマッサージをしていましたが、なかなか浮腫を軽減することが難しく、苦手な想いを抱いている時期がありました。 浮腫がある方に対して、マッサージを行っても、浮腫が軽減したり、 その場で効果を出すのは難しくはないですか? そもそも、浮腫はどうやっって起きるのか? 主に浮腫が起きる4つのメカニズム! ①毛細血管の内圧が上昇 ②血腫の膠質浸透圧の低下 ③毛細血管の透過性の亢進 ④リンパ管の障害や循環障害 難しい言葉が続きますが、簡単にまとめると、血管の内と外の圧が変化することで浮腫が 増していきます。その圧には、アルブミンやナトリウムなど栄養状態も関係してきます。 では、浮腫に対して実際にどのようにアプローチするのか? そこでアロマを用いたマッサージを行います。 徒手的に浮腫を軽減するために、マッサージを行いますが、どのようにして、浮腫改善のメカニズムにアロマが関与しているのか対組成分析器を用いて人体に与える影響を調べている研究がありま 対象は20代~60代の女性に対して実施。 材料はスイートアーモンドオイルを使用。精油は ①サイプレス②ジュニパー③グレープフルーツ④ローズマリー・カンファ⑤ゼラニウム⑥真正ラベンダーの6つを使用。 方法としては、 ①スイートアーモンドオイルのみのマッサージ ②スイートアーモンドに各精油を2%濃度で希釈したものをブレンドして下腿の後面、前面、上肢~頸部にかけてアロママッサージを施行。 効果判定はマッサージ前、後での2標本を対象に比較したt検定を行なった。 結果としては、全てのマッサージ後には浮腫の改善が前後で認める結果となったが、スイートアーモンドオイルのみと各精油を2%ずつ希釈したものとでは有意な差を認めることはなかった。 しかし、サイプレス、真正ラベンダーにおいては、体水分量の増加が認められた。 研究前では水分量が減ることで浮腫が軽減すると考えられると予想されていたが、面白い結果に。 そこで、真正ラベンダーに含まれている主成分の酢酸リナリルとリナロールで比較検証を行った結果、酢酸リナリルも体水分量を増加させていることが判明。 対組分析器を用いて細胞内液をも増加させていることがわかっている。 酢酸リナリルは体内に入ると、酢酸とリナリルに加水分解され、 酢酸は体のエネルギーを作るTCAサイクルに使われ、代謝促進に働くと言われています。 その結果、細胞内の代謝が促進され、細胞内液が増加したと考えられます。 →その結果が浮腫軽減にもつながっている。 真正ラベンダーのような酢酸リナリルを多く含んでいる精油は ベルガモット プチグレン などがあります。そのため、ベルガモット、プチグレン、真正ラッベンダーは浮腫軽減に働き、さらに細胞の代謝も促すため、美容や脂肪の燃焼などの健康促進にも大いに役立つ精油と考えることができます。 アロマを使うことで、浮腫の改善を促し、さらに健康促進にも効果が出ることが証明されていることは、これからの臨床でも使える引き出しが増えることとなるのではないでしょうか?。 浮腫で悩まれているあなた。 自分の武器として、アロマを用いたリンパマッサージを学んでみてはどうでしょうか。 ”春田博之.真正ラベンダー(精油)浮腫改善のメカニズムについて.日本アロマセラピー学会誌.vol5.51−55.2006” 【セミナー情報】 アロマセラピスト養成講座 ~現場で使えるアロマリハの技術~ 日程: 5月19日(基礎編・イントロダクション) 7月8日(神経血管編) 9月8日(リンパドレナージ編) 11月17日(応用編・整形疾患へのアロマ) 時間:10時~15時 会場:熊本市内 募集:医療従事者(定員40名) 受講料:. 単発でのお申し込み 12,000円 全4回のお申し込み 40,000円 お申し込み:入力フォームよりお願いします。 https://ssl.form-mailer.jp/fms/beed04ef563152 アロマ・循環
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【アロマリハとは・・?】 最近、アロマという言葉を耳にすることは多くなったと思いますが、 実際に“アロマのもたらす効果”を知っている方は少ないのではないでしょうか? アロマの概要、使い方を知れば、リハビリテーションにも応用することが出来ます。 アロマは徒手治療の効果を高め、臨床で患者様を見る視点や治療法の引き出しが何通りも増えることは間違いないです。 1)アロマとは・・? アロマとは“芳香”という意味合いがあり、香りを楽しみ、気分を落ち着かせるためにヨーロッパを中心に広まったものです。そこに治療的視点が用いられ、 アロマを使った療法(セラピー)=アロマセラピーが誕生しました。別名“芳香療法”とも呼ばれています。 そこから、施術とアロマが融合してアロマトリートメントと変化していきました。 アロマは植物の香りを使って心身の不調を癒すものです。 2)アロマセラピーと脳科学の関係 アロマの特徴は香りです!!臭いは脳と非常に密接な関係をもっています。 人間は臭いを嗅神経を通して、視床、視床下部、扁桃体(大脳辺縁系)へと脳に信号が送られ、海馬という記憶を司る部位に順に伝えられます。ここで重要なのが、大脳辺縁系と海馬に作用することです。大脳辺縁系は人間の感情や血圧、心拍数などを調整している自律神経をコントロールしています。そのため、大脳辺縁系に作用する事で、不安な気持ちやストレス感情を抑制し、精神面に対してのアプローチが期待されています。 また、海馬は記憶を司っており、アロマが海馬を刺激する事で、認知症の予防、軽減にも大きな期待があります。アロマセラピーは、自律神経の調整、認知症予防に効果的です。 3)アロマセラピーと徒手療法 アロマセラピーはアロマオイルと呼ばれるオイルを使用してダイレクトに身体に使用していきます。アロマオイルの分子は非常に細かいため、皮膚の保護膜を通過しアロマ成分が表皮から真皮まで浸透し、さらに血液、リンパで働きかけます。 マッサージなど徒手療法を用いることで、皮膚への浸透が早くなり、より深層までアロマオイルを届けることが可能となります。そのため、血液循環の改善に伴う浮腫の軽減やスキンケアに効果があります。 アロマオイルには様々な種類が存在し、抗菌作用や血圧降下作用など一つ一つが異なる作用をもっているため、症状に合わせながら使用することが重要となってきます。 アロマセラピスト養成講座 今回、アロマの基礎(生理作用)から循環障害、神経障害に対しての応用的治療法などを4回に分けてお伝えしていきます。アロマを全然習ったことがない方でも1から学ぶことが出来るセミナーとなっています。 リハビリ現場で活用していける知識と技術を身につけていただき、アロマリハで活躍できる人材を育てていきたいと考えています。 【セミナー案内】 日程:5月19日、7月8日、9月8日、11月17日 時間:10:00〜15:00 会場:熊本市内 募集:医療従事者 料金:単発でのお申し込み 12,000円 × 回数 全4回受講 40,000円 ※4回受講後は修了書を発行いたします。 セミナー詳細はホーム画面の”セミナー案内”のページからもご確認出来ます。 アロマリハ |